好きなことの話

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『春の雪』を読んだ話

この1ヶ月に3件記事を書いたが全部自己顕示欲の塊だったので捨てた。

放置されたブログというのはけっこう悲しい光景なので、最近読んだ本の話をします。

たぶん高校生くらいのころからずっと親に三島由紀夫を勧められていたんだけど、先日初めて読んだ。

三島由紀夫についてはぼんやりした知識しかなく、あの……右翼で……割腹して死んだ人?というくらいで、作品名もろくに挙げられなかった。今調べたら以外と最近の人で驚いたくらいだ。歴史上の人物だと思ってた。

読んだのは豊穣の海第1巻『春の雪』と第2巻『奔馬』。作品全体の仕掛けとして、1巻の主人公の死後次の巻の主人公に生まれ変わり、さらにその死後は次へ、ということになっている。4巻構成だから、あと2回の転生が待っているわけだ。

あのー、こんなことを私がわざわざ言う必要はどこにもないんだけど、ものすごく面白い。文章全体に気迫が漲っている。死を決めた三島が「究極の小説」として書いたとのこと、迫力がないわけはないが、いや、めちゃくちゃ面白いです。

友人と「女子力の高いレストランでランチをしよう」ということになって、気合を入れた服・メイクで挑んだのに、鞄の中にこれが入っていたので自分の限界を感じた。友人に見せたらあまりに色気のない表紙に「せめて新装版とかにして!!」と言われたが、これが一番新しい版なんですよね。えへへ。デートときのの3倍くらい時間をかけた化粧で読む三島由紀夫。でもよくないですか、恋に全てを捧げて死ぬ話だしぃ。清顕、最強の恋愛脳では。

最寄駅に着きそうなのでこれで終わります。