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好きなことの話

好きなことの話をします

惚気話が好きな話

ツイッターのリストはあんまり使っていないのだけど、一つだけ「す」という非公開リストを作ってある。

「す」きなひとの話をするアカウント、である。

恋人や片思い相手の話を多くするアカウントのリストで、これを私は1日に5回ほど覗いている。見も知らぬどころか、共通の知り合いも一人もいない、たまたま見かけた人たちだ。どうだ気持ち悪いだろう。

惚気話をむちゃくちゃに憎んでいる人というのもこの世にはいて、まあその気持ちも結構分かるのだけど、私は惚気話が好きだ。

いや、好きな惚気と嫌いな惚気がある。嫌いな惚気を見るとしばらく気分が悪いけれど、良い惚気を見るとそんなことは忘れてしまう。

好きな惚気の共通点は以下の通りである。

①淡々としていること。ただし、淡々としすぎていないこと。

②他者の視線を意識していること。ただし、他者の視線を意識しすぎていないこと。

好きな惚気話の例とすれば、ちろ(@megazaru)さんですね。「眠くなる前に話したいことがあと3つあって」、買いました。よかった。

http://togetter.com/li/378451

togetterにまとまってるので、読んでみてください。淡々としつつ淡々としすぎない、他者の目を意識した読みやすい文章なのに一緒にいる静かで個人的な喜びが伝わってくる。

これは「恋人」さんがかなり面白いタイプなんですけど、そうでなくてもよい。

わたしの「す」リストに入れていたひとが、「洗濯物たたむとき、ここは肌着、ここはタオル、みたいに山ができるじゃないですか。私がやると5つくらいの山ができるんですけど、恋人がやると山が16個くらいになってて、かわいくて、愛しくて、泣いた」というようなことを言っていて、それがとても印象に残っている。

恋は盲目とよく言うけれど、ほんとうは逆で、ものすごく目がよくなってしまうんじゃないかなと時々思う。すごく細かいことや、どうでもいいこともしっかり見えて、その良さを過剰に感じることができる。なんでそんな男と付き合ってるの、という女の子の話を聞いていると、すごく小さいけれど大事なエピソードがぽろっと出てくることがあって、私はそれを聞くのがけっこう好きだ。

私の日常には良さは少なく、毎日電車で押しつぶされたり、虫歯の穴を気にして食事をしたりしている。でもその中で、恋をして目がよくなった人たちの書く言葉は、日常に溶けて淡々としているけれど、恋だからとても熱い。

恋人同士という密室の中で起こることを、少しだけ覗かせてもらう。そこには、目の悪い私では気付かないような、小さなきらめきがある。

「はぁ。好き。」なんてつまらないこと言ってないで、もっとほんとのことを教えてほしい。何が好きなの、何が好きじゃないの、何が愛しくて、どこが嫌いなの。イルミネーションの写真なんていいから、訳わかんない萌えを聞かせてよ。二人だけの遊び、二人の間でしか通じない言葉を、こっそりでいいから聞かせてほしい。別れちゃったらツイート全部消して、次の恋で別のアカウント作りなおしたっていいから。