好きなことの話

好きなことの話をします

2023年の話

○やったこと ・旅行 ゴールデンウィークに青森、夏休みに富山に行った。いずれも一人。 一人になるために一人旅をするんだなということが分かってきた。旅先での人との交流とかここでしか見られないものとかではなく、一人で判断して歩くことだけが目的であ…

眼鏡をかけた子供だった話

(2021年に書いたままメモ帳の中に埋もれていた文章が出てきたので載せる。) 「ディズニーの新しいやつさあ、眼鏡の女の子がヒロインで、たぶん多様性というか眼鏡のヒロインもいいじゃない的な意図だと思うんだけど、それはいい試みだなと思うんだけど、そ…

富山に行った話(でもない)

この2023年になっても、女性が一人旅をすると言うと「失恋?」と尋ねてくる無礼者がいる。本当にいるのである。 無理せずできる範囲の仕事をし、無理せずできる範囲の趣味をしている。会社員として降ってきた仕事をこなす。アニメや漫画から受け取ったものに…

レベル3のセルフネイル

はじめに うまく塗るコツ サマリー 詳細 なるべく新しいマニキュアを使う なるべく「塗りやすい」と評判のものを使う 液を筆にたっぷりつけ、片面だけを扱いて反対の面のみに液がしっかりついている状態にする。これができないほど量が少なくなったら潔く捨…

青森に行った話

・ゴールデンウィークには青森に行くことにする。青森のことを何も知らない。 ・青森県立美術館には奈良美智の「あおもり犬」という彫刻がある。青森県立美術館は建築が面白いものことでそれを見てみたかった。それ以上の行きたいところ等は特にない。弘前の…

卵巣嚢胞手術その後のメモ

退院から6週間が経ったので、その間のメモをアップロードする。 前回と同じく、ここに記載したのはあくまで私個人のメモであり、正しさや普遍性を保証するものではないことを断っておく。病気に関する正しい情報は医師に相談してください。 ○退院直後 退院日…

卵巣嚢胞手術のメモ

2020年11月に卵巣嚢胞と診断され、2021年2月に腹腔鏡手術で除去した。そのメモをアップロードしておく。 なお、ここに記載したのはあくまで私個人のメモであり、正しさや普遍性を保証するものではないことを断っておく。病気に関する正しい情報は医師に相談…

中国茶のこと

仕事中、中国茶を飲んでいる。以前中国茶体験教室に行った時に貰った茶葉の存在を思い出したのだ。 体験教室では美しく素敵な器で作法通りに飲む方法を教わったが、先生が「揃わないうちはなんでもいいんです。マグカップに茶葉を入れてお湯を注いで茶葉を除…

あさちゃんのこと

少しまえまでインターネットでは六花と書いてリッカと名乗っていて、そのころ知り合った友人達は私のことをりっちゃんと呼ぶ。 「りっちゃん」 「はあい」 「りっちゃんはね、りつこって言うんだほんとはね」 「違いますが……」 「だけどちっちゃいから自分の…

写真の話

恋人と五色沼に行く。恋人は最近、誰がとっても同じになるような風景写真は撮らないことにしてる、と言って、どんな綺麗な緑の沼にもカメラを向けない。その代わりに私の写真を撮るのだった。 私は写真がとても苦手で、たいてい緊張して仏頂面になってしまう…

【SS】体を拭く

愛良が酔って帰ってきた。 玄関が開いた音がしたのにそのあと足音が続かないので見に行ってみると、愛良は靴を履いたまましゃがみ込んでいた。おい、と肩をゆすると、なんとなく湿っている。外は霧雨だ。 「酔っぱらってるの? 吐きそう?」 「……大丈夫。眠…

ばけむこを読んでくださいという話

「ばけむこ」という漫画がある。 ‪ばけむこ - 枝屋初 https://comic.pixiv.net/works/3755 #pixivコミック‬ 神隠しに遭った高校生・赤手葬太郎は、雨の止まない座敷で不思議な美女に迎えられる。美女の名は銀書姫、その正体は大なめくじ。人間の婿を迎えるた…

【SS】オセロ

「あっ」とまりちゃんが声をあげた。構わずにぱたぱたとオセロの駒をひっくり返していく。今置いた右下の角から左上の角へ、右下の角から右上の角へ。呆然と見守るまりちゃんに、私は片頬で笑って「まりちゃん弱すぎ」と言った。まりちゃんは「だって、さっ…

【SS】ネギ塩豚カルビ弁当(麦飯)

今度という今度は、さすがの愛良も悪いと思ったのだった。 クッションに突っ伏して亀のようにうずくまる早紀の横に正座して、「ほんとに、すみませんでした……」と神妙な顔で囁くが、早紀は答えない。赤いカバーの枕を背中にのせてやって「早紀ちゃん、おすし…

【更新情報】短編「口紅を借りる」

カクヨム・なろうに短編を公開しました。 カクヨム→ ‪https://kakuyomu.jp/works/1177354054885927936‬ 小説家になろう→‪ https://ncode.syosetu.com/n6995et/ ‬ 「口紅を借りる」 おしゃれで見栄っ張りだった祖母は、死化粧に使う化粧品を指定していた。私…

カクヨムと小説家になろうに登録した話

登録しました。 カクヨム→https://kakuyomu.jp/users/69rikka 小説家になろう→https://mypage.syosetu.com/177354/ 同じタイミングで同じものを載せていく予定です。よろしくお願いします。 前に文学フリマに出た時、試し読みのためにエブリスタに登録したこ…

字が下手な話

字が下手です。字が、下手なのです。ちょっと下手な字を想像してみてもらえますか?その1.7倍くらい下手なんです。 仕事では1日パソコンに向かっているし、文章はスマホかパソコンで書く、手帳に凝るようなマメさとは無縁で、とにかく手書きの用事がなくて、…

モテと非モテと生活の様式の話

母親とモテ系がどうだこうだという話をしたら親子でモテについての考えがけっこう違ったのでメモしておく。 ここでは仮に「多くの異性ないし同性に恋愛感情または好意を持たれる状態」を狭義のモテとしよう(異論は認める)。この狭義のモテと、「モテ系であ…

魔法少女ジェイン☆エア

赤い部屋から逃れ、一人旅だったジェインを待っていたのは、冷たい学校の生活。その中でジェインは、ヘレンという名の少女と出会う。でも彼女には大きな秘密があって……!? 次回、魔法少女ジェイン・エア「第二話 はじめての、ともだち」見てくれないとだめ…

16歳と24歳の話

25歳になった。 思いおこせば16歳のとき、「あ、私にぴったりの年齢だ」と思った。14歳も15歳も私の体に馴染まなかったけれど、16歳はぴたっと私にはまった感覚がした。16歳のイメージと、16歳の自分が合致していたんだろう。 そして、16歳はほんとうに楽し…

【SS】アルパカ

最近会ってる人、と同居人から見せられたラインの画面は、名前の欄に「アルパカ」と表示されていた。 「……アルパカ?」 同居人は一瞬けげんそうな顔をして、「ああ」とその画面を見た。「あだ名。って言っても呼ばないんだけど。誰がどういう人だか分かるよ…

【SS】ハリネズミは裏切りの食卓の上

「でもほんとうに、さつきが結婚すると思わなかったな」 「何回言うのそれ」 さつきはカウンターの向こうで笑っている。駅から徒歩20分でも即決したという、大きなカウンターのダイニングキッチン。私の手土産のカステラを切っているさつきのその手元を見る…

自己紹介の話

やってることをまとめる用の記事です。 【やってること】 ・小説(主に現代日本を舞台としたエンターテイメント作品) ・二次創作(主に『フェンネル大陸』シリーズ。あまりやっていない) ・短歌(あまりやっていない) 【さまざまなURL】 ・ブログ http://…

【SS】猫のいる生活のこと

10時にお風呂に入る。 わたしはお風呂に入る前の体重計、無駄毛チェックを省いて素早くお風呂に入り、ほとんど湯船に浸からずに体と頭を洗った。ここのところ続けていたボディスクラブももちろん省略して、手早く体を拭く。化粧水をつける時間はまだあるが、…

【SS】ピクニック

夏期講習が終わる頃には、雨は本降りになっていた。菜月は桜の木に落ちる雨を眺めて、すこしため息をついた。夏のピクニックは中止だ。 嬉しいのか、がっかりしているのか、よくわからない。窓から視線を外して、帰っていく同級生たちを見送っていると、数学…

小学生女子と遊んだ話

小学校低学年の女の子と触れ合う機会があった。私はご存知のとおり子供が苦手で、その主な理由は①急に死にそう②急に泣きそう③言葉が通じないといったところなのですが、小学校低学年の女の子というのは①②③のいずれにもあまり該当せず、たいへんかわいいもの…

【SS】缶コーヒー

家に帰ったら、同居人が缶コーヒーを茹でていた。 「ただいま。なにしてんの」 「あっためてるの」 熱湯の煮える片手鍋には、蓋の開いた缶コーヒーが立っている。同居人は巻いた髪をポニーテールにしたまま缶コーヒーを見下ろしている。私が説明を求めてしば…

アップルパイの話

アップルパイを作るのが世界一好きかもしれない。 しかしアップルパイを作るのは世界一面倒くさいので二回しかやったことがない。私の持っているレシピではパイ生地を作るのに半日かかる。「伸ばして三つに折り込んで整える。冷蔵庫で一時間寝かせる。これを…

桜を探して歩いた話

不毛の地で働いているため桜の捜索は難渋を極めた。昼休みごとに辺りを歩くものの、あるのは小さすぎる街路樹か汁なし担々麺屋ばかり。しかしようやく見つけたのである、ぺんぺん草も生えない荒地の奥、連なるビルの陰にひっそりと佇む桜の木を。花びらはま…

初めての化粧の話

高校生のとき、文化祭で映画を撮った。ヤンキーという設定の女の子たちはみな化粧道具を持ち寄って、はしゃぎながら慣れない化粧を施した。クラスの女の子たちの何人かは口紅を塗っただけで大幅に可愛くなっていて目を見張ったが、私自身については、なんに…